資金繰りのしくみ
1)「資金」と「利益」は一致しない
損益計算書における利益は、収益から費用を差し引いた金額で、会社の「儲け」を表しています。
利益が出ていれば会社は儲かっている=だから資金繰りに余裕がある、必しもそうとは限らないのです。
「当社は資金繰りが苦しいから赤字だろう」などというどんぶり勘定だと、実際の損益は黒字で「多額の税金が発生し、あわてて資金をかき集めた」というケースだってあり得るのです。
 
なぜそのようなことが起こるのでしょうか。会社の収益のうち掛け売上は、売掛金が回収されなければ資金になりません。減価償却費は資金流出を伴わない経費です。借入金の元本返済額は利益の計算には反映されません。
これらの要因によって、必ずしも「利益=資金増加」とはならないのです。
利益と資金の関係

商品を600で仕入れて、1,000で販売


仕 入 売 上
ケース1 現金決済 現金決済
ケース2 掛け決済 掛け決済
ケース3 現金決済 掛け決済
ケース4 掛け決済 現金決済



商品売上時の損益と資金繰りはどうなる?


2)貸借対照表との関連
以上のように、利益と資金が一致しない理由に掛売り(売掛金)や借入返済などがありました。これらは貸借対照表の科目であり、これらも資金繰りを把握するうえで関連性があるのです。


資金が減るとき 資金が増えるとき
資産が増加
売掛金が増える
受取手形が増える
棚卸資産が増える
資産を購入する
設備投資する
資産が減少
売掛金が回収される
受取手形が入金される
棚卸資産が減る
資産を売却する
減価償却(資金留保)
負債が減少
買掛金を支払う
支払手形が落ちる
借入金を返済する
預り金を支払う
負債が増加
買掛金が増える
未払金が増える
借入れをする

売掛金と資金繰りの関係

売掛金の増加 ・・・・ 資金繰りにマイナスに働く
売掛金の減少 ・・・・ 資金繰りにプラスに働く




売掛金の動きをみてみると・・


売掛金勘定
当期の売上高は600だが、実際の資金収入は450である。( 売上高より150少ない
会社は200の儲けを出しているが、手許に残っている資金は50しかないということ。
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